フユメキ。 バレンタイン小話 真白と千鶴の場合


「千鶴ー、これあげる」
「おやまあ、嬉しいねぇ。私からはこれさ」
「おっ、サンキュ」
 互いにプレゼントを交換し合うと、私はふふふと笑った。
「どうしたんだい?」
「いや、私達って、よくここまで仲良くなれたよなーって」
「ああ、まあ確かにねぇ」
「千鶴に限らず、生徒会メンバーだってそうでさ。こんなに心を許せる仲間ができたの、すっごい不思議」
 明るく天真爛漫な小織ちゃん、淑やかなホリィ、気難しいリコ、そして計り知れない千鶴。個性はばらばらだけれどきっとチームワークはピカイチだったと言える。
 机に肘をついて笑うと、千鶴が私にそっと顔を寄せた。
「あんたは私にとって初めての親友だからねぇ。卒業してもよろしく頼むよ、真白」
「こちらこそ」
 卒業後、離ればなれになっても、私達は変わらない。そう思った。


真白と千鶴の場合 - fin.